設立の背景
酸化物の持つ多彩な機能を活用して、新原理トランジスタや超大容量不揮発性メモリの実現を目指した研究開発が活発化しています。 透明酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタや、2元系遷移金属酸化物を 用いた抵抗変化ランダムアクセスメモリはその代表例です。これらの背景には、酸化物ヘテロ接合の原子レベル制御技術の進展による物質科学のフロンティア開拓と高誘電率ゲート絶縁膜材料としてSiO2に替わる新しい酸化物をシリコンテクノロジーに導入する技術開発がタイムリーに進展し、新しい材料と既存のエレクトロニクスとの融合を図る技術が高度化しつつあることがその大きな推進力となっていると考えられます。
当研究会は、応用物理学会ならではの多彩な研究背景を持つ研究者群を母体とし、大分類分科を横断して関連する研究者間の連絡をはかり、 機能性酸化物に関する新研究分野の創出に寄与することを目指して設立されました。